むし歯治療・根管治療
基本的な虫歯の治療と費用
歯の治療は、放っておいた期間が長くなればなるほど状態が悪化し、治療期間も費用もかかってしまうものです。虫歯や歯周病になってしまった歯は、周りの歯に影響するだけでなく、しっかり噛めないことで胃や腸の消化器官に負担をかけるなど、身体全体に大きく関わりますので、症状があれば、早めに歯科医に相談しましょう。
虫歯の治療
1.虫歯が神経まで達していない場合
【虫歯が小さい場合】
虫歯を削り、歯と同じ色合いのプラスチックをその部分に流し込みます。約1回で治療は終了します。 健康保険の三割負担で一箇所、約1,000円~1,500円
【虫歯が大きい場合】
虫歯を削り、詰め物の作成のための歯型を取ります。その部分を仮の詰め物で覆い、詰め物ができあがるまで待ちます。2回目の受診時に、仮の詰め物を外し、できあがった詰め物を装着します。噛み合わせの高さなどを調整して合わせ、約2回の治療で終了します。
健康保険の三割負担で一箇所、約2,000円~2,500円
2.虫歯が神経まで達した(神経を取り除く必要がある)場合
神経を抜き、治療を行います。根管治療といわれる治療です。
1.虫歯を削る
2.歯の中の神経を専用の器具で取り除き消毒する
(神経の炎症状態により、消毒に必要な回数は異なります)
3.炎症が落ち着いたら、神経を取り除いた部分を薬で埋める
4.差し歯の土台を入れるため、歯を少し削る
5.土台を入れたら形を整えて、型をとる
6.被せ物(差し歯)が入る
炎症状態・施術方法によって大きく異なりますが、
初診から被せ物(差し歯)が入るまで約1~3ヶ月間はかかります。
健康保険の三割負担で一歯、約6千円~1万円
3.虫歯が根の部分まで深く進行し、抜歯が必要となった場合
抜いた後の選択肢としては、ブリッジ・部分入れ歯・インプラントとなります。
■ 根管治療/根幹治療(歯の神経・根の治療)とは?
根管治療とは、リーマーやファイルと呼ばれる器具で細菌に感染してしまった歯質や神経を徹底的に除去し、歯の根の病気(根尖病変)を治療・予防するものです。
「Root Canal Treatment」を略して「RCT」とも呼ばれます。
※「根幹治療」は誤字、正しくは「根管治療」です
虫歯が歯髄まで進行(C3以上)した場合や、根の病気になってしまった場合には、この根管治療が必要になります。
しかし、この根管治療(歯の神経・根の治療)は実はかなり難しいのです・・・。
なぜなら、根っこの中は直接見ることができず、形も人それぞれなので完全に細菌を取り除くことが非常に難しく、しかも細菌を取り残した状態で詰め物を詰めたり、クラウン(差し歯・かぶせ物)をかぶせてしまうと、後々細菌が増殖してトラブルが出てきてしまうこともあるからです。
後からトラブルが出てきてしまった場合には、ほとんどのケースで前に治療した詰め物やクラウンなどは作り直さなければならず、最悪の場合は抜歯になってしまうこともあります。
(かぶせ物を外さずに、上から穴を開けて治療可能な場合もありますが、一般的には詰め物やかぶせ物を外して作り直します)